ウェブサイトやシステム構築の発注先を決めるコンペを開催していいの?

ホワイトボード前のプレゼンテーション

回答

開催の是非は発注者の判断です。
開催自体は可能ですが、ウェブサイトやシステム構築を行う個人や法人には好まれない事が多いです。

ヒント・助言

発注先の選定手段として、発注先候補の数組を自社に呼んで、プレゼンテーションなどを行うことをコンペといいます。
コンペの後で選考を行い結論を出します。
結論として、誰か1組が選ばれることもあれば、当選者なしになることもあります。

ウェブサイトやシステム構築を行う個人や法人にとって、コンペを好まれない原因はいくつかあります。下記に3つの原因を挙げます。

1つめの原因は、無償参加を求められることが多いためです。
参加側は時間と労力を投入してプレゼンテーションの準備を行ったのに、選ばれなかったでは参加者が報われません。
もしコンペを開催するにしても、案件の予算や開発規模に応じた参加料を用意するのが望ましいです。

2つめの原因は、コンペだけで、参加者のウェブサイトの構築力、技術力、提案力など、いろいろなことを一度に主催側がわかるわけがないからです。
コンペのプレゼンテーションが上手だが、これらの力がない参加者がいます。
逆に、プレゼンテーションは下手だが、これらの力が素晴らしいものを持つ参加者がいます。

3つ目の原因は、要件定義を行っていないのに、ヴィジュアルデザインの提出を求められるからです。
ヴィジュアルデザインとは、依頼者が抱える問題の解決手段、達成したいことを実現する手段です。
コンペの段階では要件定義を行っていないので、依頼者が何をしたいのかがわかりません。
具体的にわからないことをやろうとするのは、参加者にとってどんな気持ちになるでしょうか。