ヴィジュアルデザインの作成を応募者に求めて選考する時、依頼者の必要な対応は何なの?

クリエイターの打ち合わせ

回答

作成対象のコンテンツ文章と画像を応募者に支給すること、依頼者が定める一定の規則や制約(依頼者の要件、情報設計、情報の優先度、作成する上でのスタイルガイドラインなど)を応募者に提示することです。

ヒント・助言

ありとあらゆる競争には必ず規則や制約があり、その下で競争と評価が行わなければ成立しないのです。
複数の応募者をヴィジュアルデザインで競わせる場合も同様です。
依頼者が定める一定の規則や制約がなければ、参加者がそもそも競う意味がありません。
依頼者の好みに合いそうな、何か雰囲気のよい素材を使用し、かっこいい演出をした参加者の勝ちとなりかねません。

ヴィジュアルデザインの競争前に、ヴィジュアルデザインの競争対象に関する素材、情報、制約、条件を何にするかを決めて、競争の枠組みや判断基準が決まります。
応募者から、素材、情報、制約、条件に関する照会や意見は、必ずと言っていいほど何かは発生するものです。
依頼者として決めるべきことを決めていない場合、依頼者として何らかの回答ができず、応募者を困らせます。応募者を不審にさせかねません。

依頼者から提示された素材、情報、制約、条件を元に、応募者はよく考えて作成を行い、制約や条件に応じた説明を依頼者に行います。
応募者にとっての入力が不十分なら、応募者からの出力の質や精度は落ちます。

競争の枠組みや判断基準がなければ、結局は依頼者側が判断に困って苦しむものです。見た目の良し悪しで決まる、美術評論会に成り下がる大きな原因となります。
ウェブサイトは芸術品ではありません。商用利用など、何らかの目的があります。
応募者に作らせたヴィジュアルデザインが、美術品評会の出展作品になることは、本末転倒な話です。

素材、情報、制約、条件が全く提示されない、あるいは不十分な提示の状況で、応募者が見当違いのヴィジュアルデザイ案の作成、説明を行うのは、依頼者や応募者の双方に喜ばしいことではありません。
応募者にとって公平か不公平な状況を作り出すか、応募者から精度が高い案の提示を受けるかどうかは、依頼者次第です。